ハンドブック:PPC/インストール/導入
ハンドブックのこれ以降の部分では、OpenRC init システムを実行していて、ネットワーク管理システムとして netifrc を利用しているシステムのために、'シンプル'なネットワーク設定について記述しています。
netifrc を使い始める
netifrc は OpenRC ベースのシステム上でネットワークインターフェースを設定、管理するためのシンプルなフレームワークです。netifrc
USE フラグがデフォルトで有効になっているため、 sys-apps/openrc は net-misc/netifrc を自動的にインストールします。
インターフェース init スクリプトの作成
netifrc でインターフェースを管理するためには、そのインターフェース用の init script を作成しなければいけません。netifrc は、デフォルトで、新しいインターフェース用の init scripts を作成するときに symlink 先として使える /etc/init.d/net.lo をインストールします。
インターフェース eth0 のための init スクリプトを作成するには、単にデフォルトの net.lo スクリプトへのシンボリックリンクを作成します:
root /etc/init.d #
ln -s net.lo net.eth0
インターフェース名は、
ip link show
(短縮形は ip l
) か ls /sys/class/net
を実行すると特定できます。インターフェース名はシステムによって異なります。eth<n> または wlan<n>から始まるカーネルベースのデバイス名は、起動するたびに番号が変わることがあります。udev は wlp または enp から始まるインターフェース名を設定しますが、これらは再起動しても名前が変わることはありません。
netifrc インターフェースの設定
netifrc は、何も設定が指定されていないインターフェースについて自動的に DHCP を使用するため、イーサネットインターフェースは何も追加設定をしなくても動作することがあります。
静的 IP など、オプションの追加設定が必要なら、/etc/conf.d/net を編集できます:
/etc/conf.d/net
eth0 に静的 IP を設定する。# For static IP using CIDR notation
config_eth0="192.168.0.7/24"
routes_eth0="default via 192.168.0.1"
dns_servers_eth0="192.168.0.1 8.8.8.8"
# netmask 記法を使った静的 IP
config_eth0="192.168.0.7 netmask 255.255.255.0"
routes_eth0="default via 192.168.0.1"
dns_servers_eth0="192.168.0.1 8.8.8.8"
インターフェースに何も設定が指定されていない場合、DHCP が使用されます。
netifrc インターフェースサービスの管理
インターフェースの init スクリプトを作成して設定したら、rc-service を使って netifrc サービスを管理できます。eth0 を開始するには:
root #
rc-service net.eth0 start
ネットワークのトラブルシューティングをするときは、/var/log/rc.log を見てください。/etc/rc.conf 内で rc_logger 変数を
NO
に設定していなければ、ブート試行についての情報がこのログファイルに保存されるでしょう。起動時に eth0 を自動的に開始するには、default ランレベルに追加します:
root #
rc-update add net.eth0 default